「ASDなそら」管理人のそらです。
ASD当事者の視点で、仕事や生活に役立つ情報を発信しています！
あなたは今、働きたいですか？
「働きたい」
「働くなんてもってのほか」
これらの言葉には、どちらも強い感情が込められています。
ASD（自閉スペクトラム症）当事者であるあなたも、働くことについて
さまざまな思いを抱えているかもしれません。
私たちASDの人間にとって、社会の中で生きていくこと自体が大きな挑戦です。
特に、他者との交流、通常の働き方に合わせることに苦労を感じる人も多いでしょう。
働くことは本当に自分にとって必要なのか？
働く代わりに別の道を選んでも良いのではないか？
これらの疑問は、常に私たちの心に残ります。
この記事では、ASD当事者にとって「働くことの意義」と
「自分に合った働き方」を再確認し、それを実現するための道筋を
探っていきたいと思います。
「働く」とは何なのか？
働くことは、単にお金を得るための手段ではありません。
社会に貢献し、自己実現を目指す行為です。自分の持つスキルや知識を活かし、
他者と協力して共に成長し、社会との繋がりを築いていくこと。
それが働くという行為の本質です。
ASDの人間にとって、一般的な働き方が必ずしも合うとは限りません。
しかし、それは劣等感を感じるべきことではなく、
むしろ自分に合った働き方を見つけるための出発点です。自分のペースで、
無理なく社会に貢献できる方法を模索していくことが大切です。
自分の経験からも考える
私は、大学時代にオープンキャンパスのスタッフとして働いた経験があります。
当時、アルバイトには興味がなかったのですが、大学側から声をかけられ、
やってみることにしました。報酬は1日2,000円、昼食付き。
高校生や保護者を案内し、相談に乗るのが主な業務でした。
今振り返ると時給としてはかなり低かったですが、
私にとって大切だったのは「経験すること」でした。
普段関わらない人々と話をし、彼らの役に立つことができる。
それが私にとって何よりも嬉しかったのです。
その経験を通じて、「誰かのために役に立ちたい」という思いが、
自分の中で強く根付いたのを覚えています。
これは、現在の仕事に対するモチベーションにもつながっています。
自分に適した働き方を見つける
では「自分に合った働き方」をどのように探っていけばよいのでしょうか。
以下にまとめてみました。
自分の苦手を知る
人間関係に対する苦手意識
多くのASDの人は、無理なく対人関係を築くことに困難を感じることがあります。
この課題に直面したとき、無理に解決しようとせず、
自分のペースを守る方法を見つけることが重要です。たとえば、
メールやメッセージでのやり取りを増やし、
直接対面でのやり取りを減らす方法が考えられます。
明確な手順を必要とする
ASDの特性として、曖昧な指示に不安を覚えることがあるかもしれません。
そこで、明確なマニュアルや手順書が提供される環境を選ぶことが一つの解決策となります。
環境の変化に対する不安
急な変化にストレスを感じることが多い場合、
一定のルーチンが確立されている職場を選ぶと良いでしょう。
定型的な業務が求められる職場では、自分のペースを保ちながら仕事に集中できます。
自分の強みを生かす
パターン認識力を活かす
多くのASDの人は、物事のパターンを鋭く見抜く能力に優れています。
これを活かして、効率的な業務遂行ができる仕事を見つけましょう。
例えば、データの整理や分析業務、プログラミングなどが向いている場合があります。
自分の強みを伝える
周囲に自分の得意分野や苦手な点を事前に伝えておくことで、
理解を得られる場合があります。柔軟に対応してくれる職場を選ぶことが、
長期的に見て自分のためになります。
使えるサポートを活用する
適切なサポートを求める
ASDの特性に合わせた職場環境を整えるために、
企業が提供する支援制度や専門的なサポートを活用しましょう。例えば、
職場でのストレス管理やメンタルヘルスサポート、
仕事の調整を行う担当者を活用することができます。
集中しやすい仕事を選ぶ
作業環境が静かで集中できることが求められる場合、
オフィス内で個別に作業する環境や、在宅ワークなど、
自分に合った働き方を選ぶことが可能です。
定型的な業務
毎日同じ手順で進む業務や、変動の少ない業務に就くことは、
安定した生活を支える重要な要素となります。
自分が苦手とする変化を最小限に抑え、
安定した環境で働く方法を探すことが重要です。
まとめ〜試しながら焦らず前進しよう
あなたの生き方には、あなたにしか見つけられない道があります。
社会の中で自分に合った役割を見つけ、その中で輝くことが可能です。
無理に社会の期待に応えようとするのではなく、
自分が心地よく働ける方法を見つけることが大切です。
そのためには、自分自身を知り、少しずつ試しながら、
自分に最適な働き方を模索していきましょう。
どんな小さな一歩でも、前進です。
自分を信じ、焦らず、前向きに進んでいきましょう。
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