就労移行支援の利用終了、
そして就職から時間が過ぎました.
実際に働く身になって、最も大事な表にたどり着きました.
それは就労移行利用時に施設の職員から、
都度「大事だよ」と言われきたものです.
それはピラミッドー
それが 「職業準備性ピラミッド」
その名の通りピラミッド状の図です. 厚生労働省のHPにあります
実際に見てみましょう.
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/12/dl/s1226-7c05.pdf より
- 土台が健康管理
- その上に日常生活管理
- 対人スキル
- 基本的労働習慣
- 職業適性
この5つからなっています.
下から順番に育てていくと、社会に出る時に役に立ちます.
特に大事なのが下の3つです.
上の2つは就労移行・就労継続などで時間の経過とともに鍛えられていきます.
そのため、この記事では割愛します.
それでは土台となる3つについて、一つずつ説明していきます.
健康管理:すべての土台
- あなたは健康ですか?
- あなた自身の障がい(特性など)を理解していますか?
- 服薬している人は飲み忘れなく飲んでいますか?
など、自身の身体がきちんと整っているかを問われています.
健康に関連した話題は次の「日常生活管理」にも関わってきます.
簡単に言えば「自分自身の事が分かっていますか?」ということです.
- 性格
- 障がいの特性
- 得意・苦手…
例を挙げればきりがありませんが
「自分の事がよくわかりません」という人に仕事を預けられるか、というと
かなり無理があるのはわかりきったことでしょう.
土台をしっかり作るには
「自分自身の事が分かっていますか?」
しかし、自身の持つ障がいをちゃんと理解している人は少ないように見えるのです.
あなた自身がそう感じるのなら、
「まずは何でもやってみる」事を強く勧めます.
これは自分にも言えるのですが、
経験数が健常者と比べて圧倒的に少ないからです.
- 最初から諦めない
- やる前から「無理」と言わない
- 苦手と感じでも、やってみる
- やってみて、苦手ということがわかればそれでいい
- 得意そうだと気づくことができたのなら、新たな一面を見つけられて嬉しい
これらを就労移行・就労継続・職業訓練などで実施していけば
職員の手助けなどもあってあなた自身の事がより深く理解できるようになります.
そして健康管理が一番下にある理由は
「これができないと働けないよ」と同義なのです.
ここがしっかりしておかないと、困るのは自分自身「だけ」なのです.
土台がきちんとしていないと上に物を載せても崩れてしまうー
- 欠席することが多い
- 自分の事がよく分かっていない
- 薬の飲み忘れが多い
- オーバドーズしている
短期的にはいいかもしれません.
ただし、人生の長いスパンを考えると良くないのは明らかです.
日常生活管理:土台その2
- 規則正しい生活が送れていますか?
- 収入に見合った生活を送っていますか?
など、生きるうえで最低限の事がこなせるか問われています.
典型的な質問は早寝早起きしていますか、朝食を食べていますか、です.
実際、自分の通った施設では日報の記入欄に
就寝・起床時間・朝食を取ったか、がありました.
多くの人は朝起きて、日中活動をし、夜は眠る.
これが人間にとって、1日の過ごし方として最適解であるからです.
昼夜逆転生活ではアルバイトならできるかもしれません.
しかし、その生活では正社員なんて夢のまた夢です.
お金の問題も、現代を生きるうえで最も大切な問題です.
- 借金を重ねている
- 入ったお金はすぐに使ってしまう
これでは長い人生を生き抜くことはできません.
計画的に使う、これがなんとも難しいのです.
それができないのであるならば、
収入の一部を強制的に貯蓄に回すのが良いでしょう.
工賃など、わずかではありますがまずは10%を貯金していってみてください.
この収入はなかったものとして未来に充てることで
不安も少し解消されることでしょう.
対人スキル:働くための基礎固め
- 状況に応じた言葉遣いができますか?
- 挨拶ができますか?
- 同僚・上司と協力して働けますか?
- 人間関係は良好ですか?
- 感情的にならずに行動できますか?
など、他人と上手に接することができるかを問われています.
言葉遣いは徐々に矯正させられていくので問題ないと思います.
ただし、挨拶の重要性は働き始めるとなおさら強く感じます.
「君の挨拶、気持ちいいね」
実際に、今回就職にあたり面接にて試験官から言われました.
近所の見知りの人や同僚に会ったら、挨拶をしてみましょう.
きっと笑顔で応えてくれます.
協力できるかも重要な問題だ.
人間誰しも一人では生きていけない、とよく言われる.
これは本当です.
多くの人が関わるからこそ文明がここまで育ったのです.
問題行動が多くないか、
その背景に他人と接している時に感情的になっていないか、について、
就職のための準備時間が長くなればなるほど
発見できる確率は上がります.
施設の職員が気づく、同じ立場の利用者が気づくなど
様々な経験からフィードバックをもらえることでしょう.
それが起こった時に解決案が出されるのがベストです.
働きたいあなたへ
職業準備性ピラミッドの存在を知っていれば
これから働く上で身につけるべきスキルが一目瞭然です.
自分の弱点や強みをたくさん見つけられることでしょう.
自分だけのピラミッドを
あなたが信頼する人たちと共有することで
これからどんな支援が必要かを確認することもできます.
誰かの役に立ちたいー
そんな人達にこれを使いこなすことを強く勧めます.
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