「ASDなそら」管理人のそらです。
ASD当事者の視点で、仕事や生活に役立つ情報を発信しています!
あなたは今、落ち込んでいますか?
誰しも気分が沈んだり、やる気が出なかったりする時がありますよね。
特に理由はなくても、体が重く感じる時や、
気分が落ち込んでしまうこともあると思います。

そんな時、あなたはどうしていますか?
何をするのも億劫で、ただその時間が過ぎるのを待つしかないと
感じることもあるかもしれません。特に、
ASD(自閉スペクトラム症)とともに生きていると、
感覚過敏や社会的なプレッシャー、日々のストレスが重なってしまい、
気持ちがさらに落ち込んでしまうことも少なくないでしょう。

そんな時、まず大切なのは、無理に動こうとしないことです。
心と体が休息を求めているサインかもしれません。無理に外に出たり、
何かを始めたりする必要はありません。もし、少しでも気分が回復してきたら、
その気持ちを大切にして、できることから始めてみるのが良いでしょう。
散歩を試してみるのも、そのひとつの方法です。
散歩の魅力とは?
「散歩」と聞いて、なんとなく健康に良いことは知っていても、
ASD当事者にとっては「歩く」という行動自体が簡単に感じられないこともあります。
実際、単に「歩くことが良い」と言われても、どうしてそれが心身に良いのか
実感できない人も多いはずです。私自身も、
最初は散歩の効果に疑問を持っていました。けれども、
あるきっかけで散歩を始めてみたところ、その良さに気づくことができました。
散歩を習慣にしていく過程で、私は次のようなメリットを感じることができました。

気分転換になる
落ち込んでいる時に家に閉じ込められたままでいると、
ますます気分が沈んでしまいます。逆に、外の空気を吸って少し歩くだけで、
気持ちが軽くなり、視野が広がったように感じることがあります。
これが散歩の一番の魅力だと思います。たとえ短い時間でも外に出て歩くことで、
気分がリセットされる感覚を得られることがあります。
適度な運動になる
運動というとジムに行く必要があるのではないか、と思う人もいるかもしれませんが、
散歩はそれほど激しくなく、軽い運動としてとても効果的です。
ストレスや緊張感を感じているときに、軽く体を動かすことで、心が落ち着き、
リラックスできることがあります。心拍数が少し上がると、
それに合わせてリズムが整い、心のバランスも取れます。

生活リズムが整う
毎日規則正しい生活をすることは、精神的にも体調を整えるためにとても重要です。
特にASD当事者は、日々の変化や予期しない出来事に対して敏感であるため、
生活のリズムが乱れると、それがストレスとなり、さらなる不調を招くことがあります。
散歩を習慣にすることで、自然に朝や夕方に歩くようになり、
生活のリズムが整い、寝つきが良くなることがあります。
一人でできる
ASDの特徴として、他者とのコミュニケーションに負担を感じることがあります。
散歩は一人でできる活動であるため、他人と関わらずに自分だけのペースで楽しむことができます。
友達や家族と一緒に出かけることもできるかもしれませんが、
散歩は特に自分のペースで進められるので、気楽に取り組むことができます。
無理なく続けられる
散歩は特別な道具や施設を必要としません。
好きなタイミングで、好きな場所を歩くだけで、すぐに始められます。
この手軽さが散歩の最大の魅力の一つです。少し気分が乗らない日でも、
軽く歩くだけで心が落ち着くので、続けやすい活動です。

散歩を習慣にするための工夫
最初からうまくいかないことが多いですが、それも全然問題ありません。
私自身、散歩を始めたときは、なかなか続けられませんでした。
「外に出たくない」「歩いても気分が晴れない」と思いながらも続けていた結果、
次第にその良さを実感できるようになったのです。
音楽を聴きながら歩く
最初は、歩くだけでは退屈に感じました。
そこで試したのが「音楽を聴きながら歩く」ことです。
お気に入りの曲を聴きながら歩くと、散歩が楽しくなり、気分も軽くなります。
ただし、同じ曲を何度も聴いていると飽きてしまうことがあるので、
気分を変えたいときには別の方法を試すのも大切です。

位置情報ゲームを活用
次に試したのは、位置情報ゲームを使って散歩を楽しむ方法です。
『Pokemon GO』や『ドラゴンクエストウォーク』のようなゲームは、
歩きながら進めるので、ゲームの進行と散歩を一緒に楽しむことができます。
この方法だと、歩くことが目的ではなく、ゲームが目的となるため、
モチベーションを維持しやすくなります。
もちろん、ゲームに夢中になりすぎて歩き過ぎてしまうこともあるので、
その場合は歩く時間や距離を制限するルールを設けることが重要です。

散歩のやりすぎを防ぐ工夫
散歩を楽しんでいるうちに、気づいたら何時間も歩いていたということもありますが、
あまりにも長時間歩くと体に負担がかかることがあります。そのため、
以下のような工夫を取り入れることで、無理なく続けられるようにしました。
- 歩く時間を決める(例えば1時間以内など)
- 歩くコースを決める(家の近所だけにする)
- 歩数を決める(5,000歩〜10,000歩)
- 休憩や水分補給を意識する
これらを意識することで、過剰に歩きすぎることを防ぎ、散歩を無理なく楽しむことができます。
散歩を始めるためのステップ
散歩に興味はあるけれど、なかなか始められない方もいるかもしれません。
そこで、少しずつステップを踏んで始めることをおすすめします。
- 靴を履くことに慣れる
初めて散歩をする際には、まず靴を履いてみることから始めましょう。
「室内でもOK」です。 - 玄関を出るだけ
最初は、玄関を出るだけでも構いません。
少し外の空気を吸うだけでも、気分が軽くなります。 - 自宅の敷地内を歩く
「近くの公園やアパートの廊下」など、
少しだけ歩いてみることから始めてみましょう。 - 近所を少し歩く
少しずつ歩く範囲を広げていきます。
最初は無理せず、近所をちょっと歩いてみるだけでも良いです。 - 歩く範囲を広げる
徐々に、歩く距離を延ばしていくことで、散歩が日常の一部となります。
最初は「靴を履けた!」や「外に出られた!」という小さな達成感を大切にしてください。
それが次の一歩を踏み出す勇気になります。

まとめ〜無理なく一歩を踏み出そう
散歩は、心身を整える素晴らしい方法です。特にASD当事者にとって、
散歩は無理なくできる活動であり、リラックスや気分転換に最適です。
散歩を始めることで、日々のストレスを軽減し、
生活リズムを整えることができるでしょう。無理せず、
自分のペースで散歩を楽しんでください。もし、最初は続けられなくても、
焦る必要はありません。少しずつ、あなたのペースで歩き始めることが、
心と体の健康につながります。
散歩を試してみることで、あなたの気分や体調が少しでも良くなることを願っています。
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