あなたは働いていて、
もしくは就労移行支援・就労継続支援で訓練しているとき、
「これ、どうにかならないの?」と
上司や同僚から言われたことはありますか?
- あいまいな指示がわからない 「あれ、あっちに移動させておいて」
- 暗黙のルールがわからない
- 急な変更に対応できない
発達障がい、特にASD(自閉スペクトラム症)なら
あるあるだと思います.
でも実は、これらは治すことができます.
自分でも修正することができますが、
上司や同僚など、他人を利用するとより早く・着実に治すことができます.
就労移行支援を利用していたときに起きたことを紹介しつつ、
どう解決したかを提示します.
エピソード1 書いてあることと違う
利用していた就労移行支援施設では
企業に納品するものが複数あり、
それを詰めるための段ボールが必ず1つ常備されています.
とある日、自分はその作業の1つをすることになりました.
前日余ったものも含めて納品することが多いため、
段ボールとともに目印が付属していました.
- 今、箱の中に何個入っているか
- 段ボールを処分してもいいか
OKなら「ダンボール捨てる」NGなら「ダンボール取っておく」
ある数字の時は捨てる、それ以外は次のために取っておくー
目印には、数字と
ダンボールすてる!
と書かれていたので、作業終了後に処分をしました.
しかし、別のベテラン利用者さんから
「処分しちゃいけないよ」という指摘を受けたのです.
先程の目印を思い出してほしいのですが、
前者は数字ですぐに分かります.
問題は後者です.
自分はただ「ダンボールすてる」指示のとおりに動いたのです、
でも間違っているー
実は、その日は対応した段ボールのストックがない状態でした.
職員さんは、
「納品に使われているもの以外段ボールがない時は
どんな状況であれ「取っておく」のが優先される」
ということでした.
知らないルールに出会い、担当職員さんと議論しました.
解体したのが段ボールがだったために、
修復が簡単にできたので事なきを得ました.
エピソード2 色々やらされてー
また別の日.
事前に伝えられていたのは、「PCの作業のみ」でした.
作業中、突然職員さんから声をかけられました.
「人が足りないから、掃除を手伝ってくれないか」
自分は快諾して、別の利用者さんとともに清掃活動をしました.
掃除が終わって、担当職員さんに報告したあと、
もとのPC訓練に戻りました.
課題をこなし『できたから職員さんに完成報告しよう』
そうして課題を印刷し終わった時に、
職員さんがタイミングを見計らっていたように話しかけてきました.
「企業に納品するものが時間までに間に合わなさそう.
利用者さんのお手伝いをしてくれない?」
『キリもいいしやろう、やってる間に印刷物も見てくれるし』
そう思った自分はPCをあとにして、
体力作業に入りました.
順調に進み『無事に終わりそうー』
そう思ったのもつかの間、
ガクン、と疲れが一気に出てきました.
ふらふらしてきて、ちょっと危なかった記憶があります.
『でもとりあえず終わらせないとー』
そうムチを打って、なんとか終わらせることができました.
その後「もう無理、動けない」となり、
休息時間をいただきました.
終礼の頃には問題なく動けるようになっていたのですが、
最初から納品作業をしていた利用者さんから、
「サポートしてもらってごめんね」
そう声をかけていただいていただきました.
PC作業をしていたら「突然」掃除の手伝いをして、
戻って課題を終わらせたら「突然」別の作業の手伝いに入るー
どうみても、仕事量が多すぎました.
後日、毎日書く日誌にも職員さんからお詫びの言葉がありました.
解決法
2つのお話を元に、
どうすれば乗り越えられるか紹介していきます.
あいまい → はっきりさせる
1つ目のエピソードでは
書いてあることと、実際に取るべき行動が異なっていました.
暗黙のルールに対しては
その都度教えてもらうことが最も効果的です.
- 会議中に他人が発表している時に、お茶を飲まない
- 環境に応じた声の大きさ
このようなルールは自分では気づくことができません.
信頼できる誰かに「こういうルールがあるんだ」と
経験とセットにして頭の中にいれることで、
次に同じ場面に遭遇した時に、ミスを起こしづらくなります.
もし2度目をやってしまったとしても、
先程のアドバイスを再び教えることで、
『またやってしまった』を防ぐことができます.
また、あいまいな言葉は、具体的にしてもらうことが一番有効です.
- 「これ」「それ」「あれ」「どれ」を使わない
- 対象物の名前、方向を示す
こそあど言葉を使わないだけで、理解度は大幅に上がります.
同僚や上司は「これ、あそこに置いておいてね」ではなく
「段ボールは指定の場所に取っておいてね」と言ってください.
方向を示す際は、ジェスチャーも有効です.
急な変更 → 予定をきっちり決める
2つ目のエピソードでは、
急な変更に対応しきれず疲れ切ってしまいました.
これを防ぐにはそもそも、急な変更をしない、
すなわちスケジュールを固定することが一番効果的です.
〇〇する → △△する → □□する → ・・・
ランダム性のあることを差し込まないだけで、
身体的・精神的にストレスが大幅に減ります.
これは仕事においてのみならず、私生活においても有効です.
疲れに関しては別の方法もあります.
疲れそのものはとても「あいまいな存在」で、
感じ方も人それぞれです.
つまり、疲れを見えるようにすればよいのです.
- 数字で示す 1〜10
- 形容詞で示す 「全然」「少し」「まあまぁ」「かなり」「とても」
自分は数字を使うことによって、
極端な疲れを回避することができています.
詳細は以下の記事を見てください.
まとめ:他人の助けをたくさん借れば生きやすくなる
いかがでしょうか?
発達障がいの弱点は、自分の知恵と他人の助け次第でどうにでもなります.
自分は他人の知恵と助けを得て、今楽しく働けています.
もしあなたが、力を借りれる環境にいなければ
素直に環境を変えることを強くおすすめします.
そのままそこにいるストレスと職場を変えるストレスとは
圧倒的に後者が時間を考えると短いです.
もし自分を頼っていただけるなら、嬉しいに越したことはありません.
コメント